山形県にある数ある良縁寺の中でも特に有名な若松寺(じゃくしょうじ)は毎年全国からたくさんの人が足を運ばれるパワースポットです。
そしてこのお寺のもう一つの特徴として唯一「ムサカリ絵馬」を奉納できるお寺としても有名です。
ここではそんな代表的な良縁のお寺「若松寺」についての歴史や特徴、さらにどんな行事が行われているのかなど深掘りしていきたいと思います。
ムサカリ絵馬に興味のある方はこちら→「ムサカリ絵馬絵師高橋知佳子さんとは?料金とお問い合わせ方法」の記事をご覧ください。
若松寺(じゃくしょうじ)と若松観音(わかまつかんのん)どちらが正解?
どちらも正解です。
「若松寺(じゃくしょうじ)」はお寺の名前です。
若松寺から少し上に昇ったことろにある観音様が祀ってある場所を若松観音(わかまつかんのん)と言いますが、元々この地区が若松(わかまつ)と言い、三十三観音は全てその地区の名前をとっています。
故に、地元の方には若松にある観音様として「若松観音(わかまつかんのん)」として親しまれています。
若松寺はいつからあるの?行基菩薩が観音様を彫った理由
2008年に開山1300年を迎えた。
若松寺は1315年、奈良時代の和銅元年(西暦708年)に行基菩薩(ぎょうきぼさつ)が開山した霊場で、観音様を彫ってお堂を作りました。
ここに伝わるお話では、行基が船でこの地に辿り着いた時、鈴の音が聞こえてきが、それはある巨木から聞こえる鈴の音だったという。
こ鈴の音を頼りに山に入ってきた行基はとてつもない強い霊感をこの山に感じたという。
そこで行基は観音様を彫ってこの山に安置したことが最初の始まりだったという。
若松寺の教務、鈴木純照さんは、「今は鈴の音は聞こえない」とおっしゃっていました。
後に、平安時代の貞観(じょうがん)二年(同860年)に当山に山頂付近にあった御堂を、山寺の立石寺を開山された慈覚大師(じかくだいし)(円仁和尚)が現在の地に移し、その時に大規模な伽藍配置をされました。
- 開山:行基菩薩
- 中興の祖:慈覚大師
として祀られています。
江戸時代には観音堂を大改修、徳川家光(三代将軍)が御朱印として保証しています。
若松観音は最上三十三観音札所の第一番
現在もたくさんの巡礼者が訪れる、最上三十三観音ですが、室町時代に西の国の観音巡礼信仰が東国にも普及したことによってこの若松観音が最上三十三観音札所の第一番に位置づけられています。
最上三十三観音ご開帳の周期〜次はいつ?
◆ 昔から12年に一度の子年に最上三十三観音のご開帳が行われています。
そんなご開帳ですが、なんと今年2023年に開催されます!
実は2年前にはコロナ禍でご開帳できませんでしたが今年以下の期間にご開帳されます。
2023年5月1日から10月31日まで。
たくさんの方に訪問してもらい幸せになってもらいたいという願いが込められています。足を運べる方はぜひともこの貴重な機会を逃しませんように。
次のご開帳は10年後の子年に開催されます。
若松寺にはどんなお悩みの方がくるの?
若松寺は縁結びのお寺ですので、いろいろな縁を結びたい方が全国から訪れます。
他には、旧正月7日に行われる「鬼やらい」がありますが、こちらは「色力安穏」という人間の願望を祈る行事として有名です。
良縁のお寺若松寺が結ぶ縁とは?
若松寺では男女の縁だけではなく、全ての縁を結びます。
- 人との縁
- 男女の縁
- 仕事の縁
- 学校の縁
- 友達との縁
- 幸せになれる縁
ちなみに、外にある縁結びの鐘はお相手と一緒に鳴らすと縁が結ばれると言われているようですが、縁を結びたくない相手と鐘を鳴らしてしまっても心配することはありません。
教務の方は、「自分の願い事を言えばいいだけだから大丈夫だよ、それか、断れば?」と気さくに答えてくれていました。
鐘がある高台(標高350mほど)からは、天童市内が一望でき素晴らしい眺めです。
真正面には山形の月山(がっさん)が見えるようで晴れて運が良ければ見えるそうです。
そこから少し上に上がった見晴台からは秋田県と山形県の境にある鳥海山(ちょうかいざん)が見える時もあるのだとか。
若松寺(若松観音)良縁の由来
若松寺の教務、鈴木純照さんはあるお話をしてくれました。
このお寺の前にある急な階段を登ってくる時に男性が女性を押して(助けて)ここまで登ってくる、そんな出来事があり、このお寺に登ってきたことで良い縁に結ばれたというお話がいくつもあったことから今でもこの話は語り継がれていると言います。
ちなみに女性は赤い服を着てお越しください。
赤は縁起がよく、実際に女性は赤い服を着て訪れる人が多いようです。
若松寺はとても大きなお寺ですので、お正月になると多くの方があちこちから歩いて山を登ってきたと言われています。
きつい坂などもあり辿り着くまで楽な道ではないようですが、ハイキング感覚で来られるのも良いかもしれませんね。
良い運動になりそうです。
若松寺へ続く山道はいつ舗装されたのか?
以前は若松寺、まで昇ってこられる舗装された道路はありませんでした。
昭和41年〜43年に若松観音を改修される為に作られた道路、それが今現在ある道路です。
雪の中でも毎年たくさんの人が急な階段を登って良縁を結びに来られます。
観音様に辿り着くまでには結構きつい道のりだということですが、それでも幸せを求めに訪れる方が毎年後を絶たないのだとか。非常にパワフルな良縁のお寺ですね。
若松観音「縁結び祈願際」の日程
コロナが流行る以前は、4月~12月の毎月第一日曜日に若松観音の方で「縁結び祈願際」を行っていましたが、現在は中止しており、再開の予定は残念ながらありません。
以前は100人〜200人という多数の男女が訪れご祈祷をし、そのあと住職と握手をするとさらに縁が芽生える、などと言われ、当時はご祈祷後一人一人と住職は握手をしていたようです。
コロナ禍が落ち着けば、再開してほしいという希望もありますが、住職も80歳を過ぎたお年なので握手会は難しいかもしれません。
もしかしたら縁結び祈願際を見ることはもうできないのかもしれませんね。
教務の方は、住職の等身大でも置いて握手できるようにしようか、などと冗談っぽくおっしゃっていましたが、冗談ではなくぜひ置いて欲しいですね。
今度は住職との等身大と写真をとったら良縁に結ばれる、なんてことも広まるかもしれません。楽しみです♪
※団体での祈願祭はやっていませんが、個人の縁結び祈願は今でも行っていますのでご安心ください。
亡くなった方の縁結びの祈願場所・若松寺で奉納するムサカリ絵馬
若松(わかまつ)の観音様は生きている方の縁結び祈願場所ですが、
若松寺のお寺の方では「結婚しないで亡くなった方の縁を結ぶところ」です。
ムサカリ絵馬という風習の『あの世での縁』『死後結婚』を望まれる家族の方は若松寺でムサカリ絵馬を奉納できます。
ムサカリ絵馬に興味のある方はこちら→「ムサカリ絵馬絵師高橋知佳子さんとは?料金とお問い合わせ方法」の記事をご覧ください。より詳しくご覧になれます。
若松寺アクセス方法(住所・電話番号)地図
- JR天童駅から車で約15分
- 東北中央自動車道 天童ICから車で約18分
駐車場あり。
〒994-0021 山形県天童市大字山元2205-1
TEL: 023-653-4138
若松寺・最上三十三観音ウェブサイト
◆ 若松寺(若松観音)ウェブサイト>>こちら
◆ 御開帳〜最上三十三観音公式ウェブサイト>>こちら
最上三十三観音公式ウェブサイトでは一番目から始まる、若松観音(わかまつかんのん)から三十三番目の庭月(にわつき)までのアクセス方法などの詳細を写真と地図付きでご覧になれますので、巡礼されたい方はぜひ行く前にご覧ください。
「若松寺」動画(世界に誇る山形の精神文化~やまがた出羽百観音)
YouTube動画: 「世界に誇る山形の精神文化~やまがた出羽百観音~」
美しい動画をご覧になれます。
まとめ
調べれば、調べるほど興味深い山形県の若松寺。
とにかく古く神秘的な歴史と霊的な強いパワーを感じます。
- 全ての縁結びのパワースポット
- 最上三十三観音廻り第一番
- ムサカリ絵馬奉納
- 素晴らしい絶景のポイント
動画も是非ご覧ください、本当に素晴らしい景色でこれは行きたくなります。
とても広いお寺なのでゆっくりとできる時に行かれるのがいいと思います。
コロナ禍で少し気持ちが落ち込んでしまっているこの頃ですが、幸せを求めに一度巡礼されてみたら気持ちがスッキリして新たな良縁を結べるかもしれませんね。
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