絵馬とは?基本的な書き方と祈願別10選の例文利用方法を詳しく解説

絵馬

とは?

寺社に出向くとよく見かける絵馬ですが、その歴史や由来をちゃんとご存知ですか?

掘り下げていくと、とっても興味深い歴史や由来が浮かび上がってきす。

是非とも知っておきたい古くからある日本の信仰と習慣。

現代ではどのような祈願のために人々が訪れるのか、最も多い祈願10選を取り上げ、書き方とその例文も含め一般的な利用方法をわかりやすくご紹介します。

ポイントさえおさえておけば、簡単に絵馬を奉納する事ができますので、是非あなたも神様にお願い事をしてみてはいかがでしょうか? きっと困っているあなたの手助けをしてくださると思います。

「絵馬 Q&A』では絵馬の奉納について、よく聞かれる質問をまとめてリストアップしています!

「絵馬」とは? 〜 由来と歴史

馬とは木製の額・板のことで、何かを祈願するときや、お願い事がかなったお礼として、お寺や神社に奉納するものです。

普段身に付けるお守りとは違い、「奉納(神仏に献上すること)」を絵馬といいます。

古代の言い伝えから、

「神様は、神馬(しんめ、じんめ、かみうま)」という馬に乗ってや人間の住む世界にやってくる」

と言われていました。昔から馬は神聖視されていたようですね。

本では、8世紀頃(奈良時代)から、願いごとを叶えたいときに生きている馬を奉納するようになりました。

奈良時代の『続日本紀』という書物には、「神様に生きた馬を奉納して祈願した」という記述が実際に残っているようです。

神社に神馬舎がみられるのは、その名残りかも知れませんね。

その見返りとして、神仏(しんぶつ)が人間の願いを叶えてくださる、と考えられていました。

例としては、平安時代の『延喜式』には、「雨を願うときには黒毛の馬を、晴れを願うときには白毛の馬を奉納する」という記述もみられるようです。

その後の移り変わりで、実際の馬はとても高価な上、お寺や神社にとっても世話が非常に大変ということもあり、木の彫刻、紙、土や金属で作った等身大の馬で代用し、奉納するようになったと言われています。

そして平安時代になった頃には今日のような絵馬(馬の絵が描かれた木製の板・額)が出回るようになったと言われています。

世に入ると、馬だけではなく他の画題も描かれるようになったようで、十二支などの縁起の良いもの、病気になった箇所(目や手などの部位別の絵)を描いて祈願したりすることもあったようです。

またオーソドックスな絵馬は家のような形をしていますが、昔は絵馬の板に「神馬舎」を表す屋根をつけていたというのでその名残のようです。

ちなみに絵馬とは願い事を叶えてもらう、というよりも「運を引き寄せる」ことが目的のようです。

絵馬の基本的な書き方

絵馬絵のある方が表になりますので、必ず裏のまっさらな方に書きましょう。

神様には「明確なお願いを言葉で伝える」いう事が重要です。 

お願い事は具体的に書いてもシンプルに簡潔に書いても問題ないのですが、なるべく綺麗な字、丁寧な文章で感謝の気持ちを込めながら書くのが良いでしょう。

自分以外のお願い事でももちろんOK、家族や友人に対してのお願い事もできます。逆に病気で寺社に行けない方は家族や友人にお願いして代わりに絵馬を奉納してもらうこともできます。

基本情報

  • 願い事
  • 名前 (できればフルネイムがいいようですが、イニシャルでも可)
  • 生年月日
  • 住所 
  • 日付

気を付けるポイント

  • 願い事は一つだけ書くこと ー 書いてはいけない、という決まりはないようですが、 複数のお願い事は神様が混乱してしまい願い事が叶いにくいと言われています。
  • 言い切りの形 ー(『〜しますように』と書くところを『〜します』、『〜する』など)で書くとより叶いやすいと言われますが、個人的にはそこまで拘らなくてもいいと思います。とにかく気持ちを込める事が一番大事だと思います。
  • 住所は、〇県〇市まで 個人情報が丸見えなので気になる方は住所を詳しく書かない方がいいと思います。最近は絵馬の個人情報の上にステッカーを貼ることができるものもあるといいますので事前に確認しておくといいですね。
  • 縦書きが主流 横書きでも構わないようですが、迷ったときは縦書きで書くのがいいでしょう。

祈願別10選の解説と例文

健康祈願

初詣でされる祈願ランキングナンバー1!

<例文>

  • 「健康祈願」「健康増進」「健康第一」
  • 「家内安全」「平穏無事」
  • 「交通安全」「安全祈願」「安全第一」
  • 「病気平癒」「無病息災」「病気平癒」「平癒祈願」
  • 「延命息災」「延命長寿」
  • 「心身健全」「心身堅固」
  • 「身体健全」「身体堅固」
  • 「今年一年交通安全を目指します!」
  • 「今年は病気になりません!」
  • 「今年の冬は風邪をひきませんように」
  • 「一家全員が病気になりませんように」
  • 「〇〇の病気が快復しますように」

安産祈願

安産祈願を願うときは、妊娠5ヶ月目の最初の「戌の日」が好ましいとされています。

(戌の日カレンダーはこちら→

戌は昔から安産の守神とされてきたからだとか。12日に1度訪れる戌の日を調べて是非お参りに行ってください。

名前のところに父と母(夫婦)の名前・出産予定日も書くといいようです。

<例文>

  • 「安産祈願」「母子健康」
  • 「子宝祈願」
  • 「元気な赤ちゃんを授かります!」
  • 「絶対に元気な赤ちゃんが生まれます!」
  • 「元気な赤ちゃんが生まれますように」
  • 「母子ともに健康でありますように」

合格祈願

受験・就職、資格などに関する祈願。

高校、大学、会社、資格名など具体的に書くとお願い事が叶いやすようです。

<例文>

  • 「合格祈願」「受験合格」「試験合格」
  • 「成績向上」
  • 「資格取得」
  • 「就職祈願」「採用祈願」
  • 「〇〇大学に絶対合格!」
  • 「〇〇高校や、〇〇大学に受かります!」
  • 「成績アップします!」
  • 「○○会社に必ず採用されます!」

縁結び祈願

<例文>

  • 「良縁祈願」
  • 「良縁成就」
  • 「良いご縁がありますように」
  • 「今年は必ず良縁があります」
  • 「ステキな人と出会えます!」
  • 「〇〇さんと結ばれますように」
  • 「両親のことも大事にしてくれる思いやりのある人に出会えますように」
  • 「同じ〇〇という趣味の人に出会えますように」
  • 結婚祈願

    <例文>

    • 「結婚成就」
    • 「夫婦円満」 「家内円満」 「家庭円満」
    • 「子宝祈願」 「子孫繁栄」
    • 「〇〇さんと結婚できますように」
    • 「今年絶対結婚します!」
    • 「〇〇さんと末長く幸せになります!」
    • 「結婚して温かい家庭をつくります!」

    結婚に関する絵馬の奉納で、結婚せずに亡くなってしまった大切な方の為、もしくは先祖供養としても行われている「ムサカリ絵馬」を奉納するという習慣があります。

    もしかしたらご自身もいい縁に恵まれるかもしれませんので、こちらも是非ご覧ください →「ムサカリ絵馬」絵師高橋知佳子さんとは?料金と問い合わせ方法をご紹介

恋愛祈願

<例文>

  • 「良縁成就」「恋愛成就」「良縁祈願」
  • 「相思相愛」
  • 「〇〇君との恋が叶いますように」
  • 「来年の春までに恋人が出来ますように」
  • 「好きな人との恋がいつまでも続きますように」
  • 「今年は必ず好きな人を見つけます!」
  • 「〇〇さんとこれからもずっと一緒にいます」

金運祈願

<例文>

  • 「金運上昇」「金運招福」「一攫千金」
  • 「商売繁盛」「業績向上」
  • 「事業発展」「事業拡大」
  • 「昇進祈願」
  • 「千客万来」
  • 「業務安全」「社内安全」
  • 「営業成績をあげます!」
  • 「千客万来になりますように」
  • 「売り上げを絶対に上げます!」
  • 「宝くじを当てます!」
  • 「将来お金に困らないよう、仕事で成功してお金持ちになります」
  • 「年収が確実にアップします」

復縁祈願

復縁祈願をしたい人は心身ともに余裕があるときに、気持ちが落ちつている時にお願いしにいくのがいいようです。

<例文>

  • 「復縁祈願」
  • 「元恋人ともう一度両思いになります」
  • 「〇〇と復縁できますように」
  • 「もう一度一緒になれますように」

厄除・厄払い祈願

<例文>

  • 「厄除祈願」「除災招福」「災難厄除」
  • 「開運厄除」
  • 「家内安全」「健康第一」「安全祈願」「交通安全」
  • 「今年一年絶対に健康に過ごします」
  • 「絶対に病気をしません!」
  • 「物事が順調に進行しますように」

七五三祈願

基本的にお子さんに関する事であれば、学業に関する事でもなんでもOKのようです。お子さん自身に書いてもらってもいいようですので、目標や願い事を書いて祈願するのもいいでしょう。

<例文>

  • 「この先ずっと健やかに成長しますように」
  • 「〇〇が健康ですくすくと成長しますように」
  • 「勉強を頑張ります!」
  • 「かけっこで一位が取れますように」
  • 「将来、〇〇になれますように」
  • 「家族みんなで幸せに過ごします!」

絵馬 Q&A よくある質問

絵馬奉納期間はどのくらい?

一年が目安となっています。

ちなみに、寺社では一般的に一年に一度、古くなった絵馬はお守りやお札と共にお焚き上げされます。

お願い事複数書いてもOK?

お願い事は基本的には一つです。 複数書いてはいけない、というルールはありませんが、複数の願い事は神様の混乱を招き、叶えづらくなると言われていますので、やめておきましょう。

どうしても書きたいときは祈願別に分けて絵馬を奉納するのがいいようです。

ただし、同じお願い事をする場合、複数の寺社に奉納することはよしとされていますので、「病気回復」などの場合は複数の寺社に行ってお願いするのもいいかもしれません。

ペンは持参した方がいい?色は?

  • ペンや筆は、寺社で準備されているようです。
  • 油性ペンのほうが雨でぬれても落ちにくいので念のために持参していくといいかもしれません。
  • 色は黒が良いでしょう。

絵馬の紐の結び方

  • 裏側(お願い事を書いた方)を表にして「絵馬かけ所」にかけます。
  • 他人の絵馬にぶら下げてしまったり、他の絵馬にかぶさってしまわないようにくれぐれも気をつけましょう。

日付を間違えてしまったら?

気にしなく大丈夫です

日付ではなくお願いする気持ちが何よりも大切です。そもそも気にしすぎると逆に運気が下がってしまいますので、間違ってしまったという事実は綺麗さっぱり忘れましょう。

絵馬持ち帰りO K?

絵馬は、基本的には寺社に奉納します。

願いを書き神様に届けるもの。持ち帰ってしまったら願い事が神様に届かず叶わないかもしれません。

しかし、記念としてどうしても持ち帰りたい場合は自宅に飾ることもできます。その際は、自宅の神棚や、神棚がなければ自宅の高いところへ飾りましょう。

どこの寺社に行けばよいか?

寺社によって、祀られている神様が違うのでそのご利益も違います。

縁を結びたければ「縁結び」の神様に、合格祈願をしたければ「学問の神様」にお願いをしに行きましょう。

絵馬はどこに行けばもらえるの?

絵馬が置いてある場所:授与所 

絵馬の利用料金は?

一般的な絵馬の値段: 5百円〜

お願い事が叶ったらどうする?

お願い事が叶ったら、「御礼絵馬」というものを奉納しに行きましょう。

書き方は「基本的な書き方」と同じです。

シンプルにでも具体的にでもいいので、「お願い事が叶いました」、「〇〇高校に合格しました」そして、お礼の気持ちをしっかりと書いて、「絵馬かけ所」に奉納します。

必ず神様にお礼をしに行きましょう。早ければ早い方がいいですが、一年以内には必ず行くように心がけましょう。

まとめ

絵馬を今までに一度も書いたことがない方もたくさんいると思います、是非一度寺社に足を運んでみてはいかがでしょか?

より良い運を引き寄せて、人生を楽しく生きていくきっかけになってくれることをお祈りしております。

お願い事が叶った際はお礼参りを忘れずに!!

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